
阪神ファンとしては金本知憲氏が監督に就任したということで楽しみ反面、悲しみもある。悲しみというのはこれから待っているだろう状況を想像してのこと。そう、すでに悲しみを先取りしてしまうのだ。阪神ファンの醍醐味は、悲観であると言い切れる。
ズバリ言えば、「最下位」をすでに想像して悲しくなる用意はできている。
とりあえずは、球団が改革を前に押し出しているので、温かく見守りたい、とは思う。

それにしても近年の阪神球団のやっていることといえば焼畑農業であった。
その後は何も残っていない、という。
星野仙一氏のときは2年目に入る際に二十数人の選手を放出した。理由があったのは分かるし、改革という面では正しかったのだろう、優勝しているのだから。それでも言いたい、「それにしても」。
次は内部昇格の岡田彰布氏。ファンはこういうのを求めていると思う。岡田さんどうこうではなく「指導者の巣立ち」を垣間見たのだから。この時期の思い出が以降の監督へのまなざしに影響してるんじゃないかな。若手若手、と言い出したのもこのころからのような。思えば岡田監督が晩年2度めの優勝をしそうでできなかったのは、若手の登用が鈍ったからではないか。2005年は手塩にかけて育てた若手選手たちも、3年後にはベテランになる。プロ野球の恐ろしいところではある。
真弓明信氏については、2010年に優勝できていたら評価はまったく違ったものとなっていたはずだ。
しかしながら、急きょ空いたポジションにメジャー出戻り選手や外国人選手がすっぽりハマったことは今では成功と言えるかどうか分からない。当時は良かったが、今はその手法が足かせになってしまった感がある。言い換えれば、若手に目が向かなくなった。土壌の養分を省みることなく焼き続けた。ほんとうの焼畑農業では養分が回復するまで土地を変えるが、プロ野球ではそうもいかない。
和田豊氏の体制は真弓さんの流れのままであった。歴史の授業っぽくひとくくりにすると「真弓時代(焼畑農業時代)」に内含されるんじゃないか。未来の人からすれば。
そこで金本知憲新監督である。
阪神は今、しなびた土壌だ。だれも手を付けない土地になっている。
その地に立つことになった金本は、いかに畑を耕すのだろうか。
そして彼を手伝うのはだれか。
すこし期待していることがある。
後期真弓時代に政権を受け継いだ和田さんの功績が、新しい「金本時代」の端緒として認められることだ。藤浪晋太郎や江越大賀、横田慎太郎に陽川尚将。金本監督に会見で名を挙げられた彼らは和田さんの指名にあずかった者たちだ。彼らには、新しい指揮官とともに新しい時代を作ってほしいと思う。
いや、分かっているのだ。
見る人が見れば金本さんの監督こそが「焼畑」ではないのかと。
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コメント
岡田も和田も一年目はチームがイマイチだったこともあって若手を抜擢してたんですけどね・・・
そうなの?
同じになってもいいから意見を書いてもらって良いんですよ
っていうか書いてください。
やはりどこかで、鈍る、という部分が出てくると思います。
だって、自分が面倒見てないので
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